小規模企業共済は、フリーランスにとっての「退職金積み立て制度」といわれています。
掛金全額が所得控除となるため税金を抑えることも可能です。
制度の概要
小規模企業共済は、小さな企業の経営者や役員などにむけて展開されている積み立て式の共済制度です。
経済産業省所管の独立行政法人「中小企業基盤整備機構(通称:中小機構)」が提供しています。
小さな企業の場合、大企業とは異なり廃業または退職後の退職金がすくない、または支払われない傾向があるため、リタイア後の生活が課題になります。
中小機構はこうした課題を解決するため、月ごとに1000円〜70,000円までの掛金を支払ってもらう代わりに、廃業または退職時に所定の料率(経済状況などによるが、おおむね1%前後)を上乗せした共済金を返還しているのです。
小規模企業共済に加入するメリット
小規模企業共済に加入するメリットとしては、以下のようなものがあります。
- 掛金全額が所得控除できる
- 掛金は増減可能
- 共済金は、一括・分割の選択可能
- 退職金代わりになる
- 貸付制度が利用できる
ただし、デメリットもあります。
- 12カ月未満の掛捨てリスク
- 加入期間20年未満は元本割れ
- 受取時には課税される
加入手続きには、「確定申告書」の控えが必要です。
事業を始めたばかりで確定申告書がない場合は、「開業届」の控えを提出してください。
手続きは、中小機構と業務委託契約を締結している商工会議所や青色申告会などの委託団体または金融機関の本支店窓口(代理店)で行います。
以上が、フリーランスが小規模企業共済に加入するメリットとその制度の仕組みと活用方法です。